

<痛みを感じられれば生きている実感が湧く>という気持ちは共感できます
金原ひとみの芥川賞受賞作「蛇にピアス」が待望の映画化!SM、刺青、ボディピアスと、ダークな世界にハマる若者の感情をありのままに描いた原作を忠実に再現し、公開前から大きな話題を呼んでいる。そこで、主役のルイに抜擢され、体当たりの演技にも挑戦した吉高由里子にインタビューを敢行。雑誌グラビアやドラマでも存在感を見せ、今もっとも期待される女優といわれている彼女の素顔に迫った!

――オーディションで大役に決まった時の感想は?
「まさか自分が決まるとは思っていなかったので戸惑いました。オーディションで監督の蜷川幸雄さんとお会いしたときは普段と変わらず喋っているだけでしたし、そもそも蜷川さんに会えるという興味の方が強かったんです。蜷川さんは『怖い』と聞いていましたが、役者の意見を尊重してくださる方でした。撮影現場では『やりたいようにやってみなよ』と仰っていただいたので、自然体で演じることができたと思います」
――原作の独特な世界観を崩さないために気を遣ったところは?
「『冷たい空間』でありたいと心がけました。夏っぽい生温さを出したくないなぁって。まるで、全てが冷たいガラスの中で行われているような、ひんやりとした空気感を出せたらいいなと思いました」
――原作者の金原ひとみさんは、現在の吉高さんと同じ20歳の時に「蛇にピアス」を執筆していますが、同い年としてこの世界観に共感はできますか
「痛みを感じられれば生きている実感が湧く、という気持ちはすごくよくわかります。実は、ルイ役が決まった当初、事故を起こしてICUに運ばれたんです。そこで体験した痛みや苦しみで、初めて『生きている』ということを強く実感できました。普通に生活していれば、生きる生きないってあまり考えることもありませんが、痛みを身近に感じるとそれが実感として湧いてくるんですよね」