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VOICE magabon interview

No.103 松たか子(女優・歌手)

誇りを持っている子どもたちに見守られていたので、『よし、先生がんばる!』って気合いが入りました(笑)

2009年本屋大賞に輝き、上半期単行本フィクション部門第1位(日販調べ)を記録した、湊かなえのベストセラー「告白」。そのショッキングすぎる内容から賛否両論&話題騒然となった衝撃作が、「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督によって映画化!
物語の舞台は、とある中学校。1年B組の担任・森口悠子は、数ヶ月前に学校のプールで一人娘が死亡した事件の真相を、ホームルームで話し始めた。事故死と判断された娘は、実はクラスの中の2人=少年A・Bに殺されたと言う。この衝撃の告白から始まり、原罪を背負った2人の少年、熱血KY新人教師、過保護すぎる少年Bの母など、登場人物それぞれの心の闇をえぐり出す“極限のエンターテインメント”作品だ。
森口を演じるのは、「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞他あらゆる映画賞を総なめにし、今最も注目される女優・松たか子。中島監督から「森口は松たか子さんしか考えられなかった」と熱烈なオファーを受けた彼女に単独インタビューを敢行し、本作への想いを明かしてもらった。

松たか子

――オファーにあたり、中島監督から手紙をもらったと聞きましたが、どんなことが書かれていましたか?
「これまでに私の舞台を何度か観に来てくださって、その時の印象を踏まえて森口役をやってほしい、と書かれていて、私もぜひ参加したいと思いました。そのお手紙と一緒に原作も送っていただいて、一気に読んでしまいましたね。スピード感があって、登場人物がとにかくよく喋るお話というのがとてもユニークだという印象でした」

――森口先生をどう分析して役作りしましたか?
「特に準備はしていなくて、中島監督と色々話しながらヒントをもらって役作りしました。“気持ちのブレがないように見えて、意外と感情の起伏が激しい人”というのが監督の要求だったので、そういう意識はずっと持ち続けていましたね。この物語は、森口が悲しみも苦しみも全て経験した後から始まるので、映画の始めからだんだん色んなことを経験して変化していく役とはちょっと違う。そこが、すごく面白かったです」

――中島監督からは具体的にどんな演出がありましたか?
「冒頭の教室のシーンでは、『もっと声の音量を下げて』とか細かな演出はありました。その場で言われるだけではなく、段取りを立てて演出を受け、毎日が真剣勝負という感じでしたね」

――森口先生に共感できる点は?
「そうですね…難しいですけど、一人でこれを計画して実行していくのは相当の覚悟がないとできないですよね。そこは素直にすごいな、と思います。もしも自分の血を分けた子が殺されたら、犯人を殺してやりたいと思う気持ちは誰もが持つ感情だと思うし、そのためなら彼女くらい徹底して復讐する可能性があるのかもしれません。でも、非常に孤独な人だという気がしますね。それでも淡々と復讐を計画していくのは、相当な強さがある女性だと思います」

――印象に残っている撮影中のエピソードは?
「大変なことばっかりだったんですけどね、本当に(笑)。一番覚悟していたのは、私泳げないんですが、プールに飛び込むシーンがあったんですよ。そのことを監督に伝えたら、わざわざ水位を低くしてくださって。しかも、替えの衣装や体を乾かすバスとか、普通の撮影では決してないような機材がたくさんあって、これは何度も撮影するのかなと思っていたんですね。それが1回でOKが出てしまい、皆さんに気を遣ってもらったのに、あっけなく終わったから逆に申し訳なくて…(笑)。大変かと思ったら意外にすんなりいったというのは珍しくて、ある意味印象的な撮影でした」



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