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VOICE magabon interview

No.159 伊勢谷友介(俳優・映画監督)

伊勢谷友介

――ボクシングのシーンでケガやアクシデントはありましたか?
「もちろんありましたよ。僕のパンチが山下くんに当たったりとか。僕が殴られるシーンで完全に顔が歪んでいるカットは、全くCGを使わずに撮影したものなのですが、実際は想像以上の衝撃でした」

――力石役を演じられ、これまでと価値観が変わった点はありますか?
「力石は若くして、僕自身も乗り越えてきた道を歩んでいるのですが、ボクサーへの畏怖の念はものすごく感じました。もちろん僕は力石のようなエリートコースを歩んできたわけじゃないけど、若い頃は自分もエゴや不器用さで違うところに行こうとしていた。でも大人になると、それなりに考えを持って道を歩もうとしますよね。ある意味、僕はエリートではないにしても、力石に過去の自分を見るような思いはあります」

――もしも、伊勢谷さんが力石くらい強かったらどうしますか?
「今の僕なら『矢吹丈、さよなら』と言って、きっちりチャンピオンをとってから、もっとみんなに伝わる効率的な手段でやりたいことをやるでしょうね。若い頃の僕はかなりストイックな考えを持っていたけど、今思えば不器用だったなあと。でも、今は、俳優としても、メジャーもマイナーもなく、映画でもテレビドラマでも、いいテーマや訴えかけるべき作品だと思えたら参加したいと思えるようになった。若い頃の自分と力石は、コアな部分がすごく似ているのかもしれません」

――プロのボクサーに畏怖の念を感じたのは、どんな点ですか?
「彼らにちゃんと触れ合うことができた経験が今回大きかったです。どれだけボクサーという人間が、努力と、ものすごい精神力でここに至ったのか、チャンピオンになろうというひと握りの方たちに感動しました。その人たちの努力のあり方、お金を稼ぐという資本主義経済とは真逆なことをいまだにやれていることがわかったこと自体、自分にとって大事な財産でした」

――完成した作品を見た感想を聞かせてください。
「自分が出ている映画なのに、客観的に面白いなと思いながら観ることができました(笑)。力石に思い入れがある人は、“蛇口”を見て泣くんだろうと思います。みんなが本気で思いを寄せ、万人に伝わる作品を作ろうと臨んだことが形になっていると思います。コアの人しかわからないような映画ではないので、子供から大人まで、幅広く観ていただきたいです」

あしたのジョーた
(C) 2011 高森朝雄・ちばてつや/「あしたのジョー」製作委員会

あしたのジョー
2011年2月11日(金・祝)より
全国東宝系ロードショー



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