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VOICE magabon interview

No.241 太田莉菜(モデル・歌手)

プロじゃない私の声を素材として必要としているのはなんらかの理由がある
私も躊躇していては意味がない、これでいいんだって思います

女優としても活躍するモデルの太田莉菜が、映画「セイジ 陸の魚」のイメージソング「サクリファイス」にヴォーカリストとして参加する。本作は、俳優の伊勢谷友介が映画監督として9年振りにメガホンを取る作品で、太宰治賞作家・辻内智貴のロングセラー小説「セイジ」を原作に映画化。西島秀俊や森山未來ら豪華キャストを迎えて製作された。
音楽監督を務めるのは、TVドラマ「SPEC ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」や映画「死なない子供 荒川修作」などの音楽を担当してきた渋谷慶一郎。渋谷慶一郎 feat.太田莉菜による「サクリファイス」は、叙情的な電子音に、太田の透明感のあるヴォーカルが重なる独創的なポップ・ソングとなった。
そこで今回、無機質でありながらもほのかに感情が滲む独特の歌声を披露してくれた彼女に単独インタビューを敢行。渋谷とのコラボレーションについてや音楽の趣味、歌手活動に対するスタンスなど、どこまでも自然体で語ってくれた。

太田莉菜

――今回の作品に参加することになった経緯を教えてください。
「以前に何回か歌の仕事をやらせていただいたのですが、『またやってみないか』とお話をいただいて。ソロ・デビューみたいな形でやるのは難しいと思っていたんですけど、詳しく聞いてみたら、渋谷さんが作った楽曲のイメージに合うヴォーカルを探していると。私が歌った曲を聴いていただいたことがあるということで、お会いすることになり、少しずつ話が進みました」

――渋谷さんに会った印象はいかがでしたか?
「イメージ的には喋りにくいのかなって思ってたんですけど、長々と世間話もするし、変なゴシップとか話しちゃうような方でした(笑)。自分のイメージがハッキリしているから、モノを作っていく上で余計なものが一切いらない、欲しいものだけが欲しいという感じがすごくあります。ハキハキと『こうじゃない?』って意見を言っていただけました」

――「EX MACHINA」のサントラやテイ・トウワ作品の参加など、太田さんはエレクトロニックなイメージが強いですが、リスナーとしてもそういう音楽を聴くことが多いですか?
「特に限定してないですね。アコースティックなものもクラシックも聴きます。新しいものを調べるようなことは以前ほどしなくなったんだけど、むしろ昔の音楽を掘り下げていっています。年代的には後退している感じがします(笑)」

――具体的にはどんな音楽を聴いていますか?
「ちょっと前はアフリカ音楽のフェラ・クティだったりとか、70~80年代の激しいもの。メッセージがあるものが好きで。あとアメリカのハードコアとか、ミニマル音楽とか、その渦に巻かれていくような音楽が好きです。友達の家に遊びに行った時に、デヴィッド・ボウイの『ヒーローズ』をフィリップ・グラスが編曲し、さらにエイフェックス・ツインがリミックスした曲を聴いたんですが、すっごい良かったんです。実は最近のエレクトロ・ポップみたいなのはあんまり興味がなくて、どっちかというと面倒くさそうなのというか(笑)、強いものに惹かれます」

――ではアカデミックな音楽もエレクトロニックなものにも精通している渋谷さんとは話が合ったのでは?
「そうですね。渋谷さんと音楽の話をしていた時に、『私の聴きたかったものはこういうものだったんだ』って発見があったりして、すごく気が合いました。クラシックっていう意味では渋谷さんもピアノを弾かれるし、今回の曲は元々のピアノ・ソロ・バージョンを聴かせてもらったところから始まっているので」



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