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VOICE magabon interview

No.255 山口一郎/サカナクション(ロックバンド)

山口一郎/サカナクション

――シングルは「僕と花」というタイトルですけれども、“花”というモチーフはどこから生まれたんでしょうか?
「いろいろな意味が込められていますね。まず、ヒロインの役名が『すず』だったので、そこからイメージが広がっていって。それから、花というのは、目鼻の“鼻”でもあるんですよ。最初はドラマのストーリーに寄った歌詞を書いていたんですけれど、自分自身の人生や歌いたいことともリンクさせるような言葉を選んでいった。今回の曲はそういう歌詞になっています」

――歌い出しの「僕の目 ひとつあげましょう だからあなたの目をください」という歌詞にはどういう思いが込められていますか?
「一見グロテスクにとられるかもしれないですけれど、『あなたの目をください』というのは、リスナーの一人ひとりがどんな風に考えているかを知りたいということなんです。実際、Twitterで日々僕はそういう体験をしているんですよね」

――「何度も言おうとしてた言葉は 歩き出した僕の言葉 それだった」という歌詞の最後の一節は、ドラマのテーマと繋がっているようにも思います。
「これは実は、唯一ドラマのスタッフの方に言われて直した部分なんです。最初は、この後に続いていくような印象を持たせるような言葉にしたいと思っていた。でも、実際にはこの言葉を使って1分半のバージョンを作ったんですね。そういう風に、相互のやり取りの中で作っていきました」

――カップリングの「ネプトゥーヌス」という曲は、“僕は砂”という歌詞が出てくるように、「僕と花」と対になっている曲ですか?
「まさに仰る通りで、これは今まで自分たちの音楽に興味を持っていなかった人も手にとるだろうシングルだからこそ、タイトル曲とひとつになって意味を持つタイプの曲を作ろうと思ったんです。もうひとつのカップリングに入っている『ルーキー』の石野卓球さんのリミックスも、そう。前々からずっとお願いしようと思っていたんです。でも、今のタイミングだからこそ大きな意味があると思っています」

――最近、電子書籍などが取り沙汰され、雑誌の将来性について議論されています。山口さんは「雑誌の未来」について、どう思われていますか?
「最近、『BRUTUS』で『AKIRA』特集を読んだんです。そこで『AKIRA』のステッカーをパソコンに貼ったんですけど、しばらくは『あ、あのシール貼ったんですね』っていろんな人に言われたけれど、ちょっとしたら誰にも言われなくなった。そういう風に、雑誌の情報って、あっという間に通り過ぎてしまうんですよね。でも、読んだことがずっと記憶に残っていくような雑誌もある。紙の雑誌でも、電子書籍でもそれは同じで、要は時間が経っても価値が残るようなものを作れたらいいんじゃないかと思います」

Text : Tomonori Shiba
Photo : Taimu Hanashiro

「僕と花」

僕と花
2012年5月30日(水)発売
¥1,200(税込)



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