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VOICE magabon interview

No.260 サンボマスター(ロックバンド)

3.11以降に感じた思いを、剥き出しのラブソングにして歌いたかったんです

若者を中心に絶大な支持を集めるロックバンド、サンボマスター。2011年、ボーカルの山口隆が箭内道彦らと共に結成した猪苗代湖ズの活動も大きな注目を浴びたが、ここにきてついに新作『ロックンロール イズ ノットデット』が完成した。その中身は、3.11以降の体験を経て生まれた悲痛なバラッドから、その悲しみも吹き飛ばさんばかりの情熱的なロックンロールまでが網羅された、まさにこのバンドの本領が発揮された会心の内容に仕上がっている。未曾有の事態に襲われた2011年を全速力で駆け抜けた彼らが、今年もそのスピードを緩めることなく突き進んでいくことを高らかに告げるような渾身の一作だ。
そこで、サンボマスターへの単独インタビューを敢行。本作の完成に至るまでの経緯を振り返りながら、山口の故郷である福島への思いを改めてじっくりと語ってもらった。

サンボマスター

――まず、新作に向かう意識はいつ頃から高まってきたのでしょうか。
山口隆(以下山口)「正月明けかな。ただ、モチベーションはずっと高かったんです。去年は出演したすべてのライブで反応がものすごくて、とにかく得るものが多かったし、いろんな人たちから影響を受けてボルテージは十分に上がっていた。あとはそれをいつ放出するかっていう感じで」
木内泰史(以下木内)「音楽は人にエネルギーを与えられるものだってことを昨年は改めて感じることができたけど、やっぱりあの震災が起きた3月頃は自分の無力さを思い知ってばかりだったし、一時はこれから音楽を続けていけるのかっていうことまで考えました。その1年を通して受け取ったものがすごく多かったので、それをちゃんと形にしたいっていう気持ちが強かったですね」

――みなさんが“受け取ったもの”とはどんなものですか?
山口「まずひとつはお客さんのパワー。『LIVE福島』はもちろん、各地のフェスもそうで。もうひとつは、周りのバンド仲間の行動。それこそ復興ライブをやったり、物資を届けに行ったり、ああいう行動に僕らはものすごく力をもらったんです。それぞれで、元気に活動すること自体がひとつのメッセージになっていたような気がして」

――アルバム収録曲のなかで、3.11以降に感じた思いが最もダイレクトに表れている曲は?
山口「『あなたのことしか考えられない』でしょうね。考えれば考えるほど、やっぱり僕は亡くなってしまった人たちと遺された人たちのことが頭に浮かんでしまうんです。だから、僕はそれを言葉にした剥き出しのラブソングを歌いたかったんです」

―― 一方で作品全体としてはすごくアッパーなものに仕上がっていますよね。
山口「それは3人で話しながら作品のバランスを考えて曲を書いていった結果で」
近藤洋一(以下近藤)「そのバランスというのは、このバンドの活動全体で考えたもので。だれかひとりの思いと100%は合致していないところに僕らは正解があると思ってるんです」
山口「曲については自分で納得できていないところもちゃんと二人に伝えるんです。この二人のところにもっていけば自分の曲がよくなるんじゃないかっていう気持ちが常にあって」 木内「そもそも僕らはバンドをやるために集まったわけではないんですよ」
山口「僕が就職浪人しているとき、よくみんなで集まっては朝まで音楽を聴いてて。その時に僕はこういう暮らしをずっとしていたいと思ってサンボマスターを組んだんです」



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