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VOICE magabon interview

No.268 堺雅人(俳優)&香川照之(俳優)&広末涼子(女優)

内田監督の現場は特別。『次やる?』って言われたら明日からでも行きたい(堺)
監督の演出は、上から捉えている神様の視点から見たものなんです(香川)
今までにないお芝居を、監督から引き出していただきました(広末)

予想もつかないどんでん返しで、観客をあっと驚かせる「運命じゃない人」(05)、「アフタースクール」(08)の内田けんじ監督。最新作「鍵泥棒のメソッド」でも、予断を許さない巧みなストーリー展開は健在だ。既に書籍化もされている本作に出演した堺雅人香川照之広末涼子にインタビューを敢行!
売れない貧乏役者の桜井は、銭湯で転んで気を失った男・コンドウのロッカーの鍵をすり替える。その後、桜井は、記憶を失ったコンドウになりすますが、やがてコンドウの正体が伝説の殺し屋であることが発覚する。
コンドウと名乗り、殺しの依頼を引き受ける羽目になる桜井役に堺雅人、自分が桜井だと思い込み、真面目に生きていこうとするコンドウ役に香川照之。広末涼子は、記憶喪失のコンドウと出会うヒロインの香苗役に扮する。
実力派俳優陣のアンサンブル演技や、二転三転していく巧妙な物語にうなる本作。3人に内田監督の演出や撮影現場の裏話を聞いた。

堺雅人&香川照之&広末涼子

――まず、共演した感想を聞かせてください。
堺 雅人(以下S)「お二人と共演できたことは、信頼や楽しみ以外の何ものでもなかったです。香川さんや広末さんの名前を聞いた時から、これは楽ちんだと思いました。役者3本のしっかりした線があって、自分がお芝居をしている時、違う方のお芝居を全く無視するなんてこと、信頼できる方じゃないとできない。3本の線が咬み合わない点が楽しかったです。なかなかできない経験だなと」
広末涼子(以下H)「私も、不協和音みたいなことが、この映画の独特の空気感なのかなと思いました。お二方とも以前ご一緒させていただいたことがあったのと、それ以外の出演作もたくさん拝見していたので、一緒にお芝居ができることに、安心感や幸福感を感じていました。一緒に演じられることも幸せでしたが、私がお二人の演技を傍観したいくらいに思っていました。堺さんはすごく真面目で几帳面なイメージだったのに、桜井役ではあんなにだらしないし、本当はお芝居が上手なのに、役者の役で下手なお芝居ができてしまうところがすごいなと。香川さんは、殺し屋のシーンで本当にぞくっとさせられたし、あのTシャツインスタイルのなんともいえない格好が良かったです」
香川照之(以下K)「堺さんは笑顔がとても特徴的だけど、実はすごく頑固で一筋縄ではいかない人で、それを原動力にしているような気がしていました。僕はそこをちゃんとわかっているつもりでいたし、そこが安心してやれるかどうかの物差しかなって。もちろん、そこには尊敬の念があって、堺さんは映画界の至宝になってしまわれたから、僕はそれをこれからも確認する役柄でいたいと思いました。広末さんは、僕が今までスクリーンで見ていたのとは違う姿を見せてくれました。きっといろいろな経験をしてきたと思いますが、その部分も共演することで、一緒に確認していけるというか。今後もそういうコンビネーションの存在でいられたらと」

――コンドウが銭湯でダイナミックに転ぶシーンが強烈でした。
S「1日がかりで撮ったのに、あんなちょっとしか出なかったですね(苦笑)」
K「10秒くらいかな? しかもハイスピードカメラじゃなかったら5秒くらいで終わってましたね」
S「大変だったのは、エキストラの方々。お湯にずっと浸かってないといけなかったから」
K「我々は風呂に浸かってないだけ良かったですね。俺なんて風呂にも入れないまま搬送されたんだから(笑)」
H「あれは映画の肝となるシーンでした。香川さんのジャンプ、素晴らしかったです」

――あのシーンは、香川さんが自分でジャンプされたんですか?
K「そうです。自分でもあのくらい飛んだ感じはありましたね。だって、高く飛ばないと面白くないじゃない。笑いどころはあそこしかないから、華麗に飛ぶしかないかなと。完全に『少林サッカー』で、バナナの皮で滑ってすっ転ぶ女の子になりきっていました(笑)」



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